松下幸之助一日一話
5月11日
「気分の波を捕まえる」
人間というものは、気分が大事ある。気分がくさっていると、立派な知恵才覚を持っている人で
も、それを十分に生かせません。また別に悲観するようなことでなくても悲観し、ますます気が縮
んでいきます。しかし気分が非常にいいと、いままで気づかなかったことも考えつき、だんだんと
活動力が増してきます。
私は人間の心ほど妙なものはないと思います。非常に変化性があるのです。これがつけ目という
か、考えなければならない点だと思います。そういう変化性があるから、努力すれば努力するだけ
の甲斐があるわけです。そういう人間の心の働きの意外性というものを、お互いにつかむことが大
事だとおもうのです。