松下幸之助一日一話
5月7日
「みずからを教育する」
人間の教育にはもちろん立派な校舎も必要であり、環境も必要でしょうが、それのみに頼ってい
てはならないと思うのです。行政の充実により、なるほど環境はだんだんよくなってくるでしょ
う。しかしそういう環境がつくられたとしましても、その中でそれぞれの人がみずからを処分して、
みずからを教育してゆく。自問自答しつつ、より高きものになってゆくということを怠っては、決
して立派な人間は生まれてこないと思うのです。
きょうよりあす、あすよりあさってと、みずからを高めてゆくところに人間の成長があり、また
そこから立派な人間が生まれてくるのではないでしょうか。