松下幸之助一日一話
5月6日
「派閥の活用」
”派閥の解消”ということがよく問題にされる。しかし考えてみると、私は派閥というものはおよ
そ人間の集まるところ、どこにでもついてまわるものだと思う。派閥をつくるのはいわば人間の本
能であって、いいとか悪いとかいう以前の問題ではないだろうか。
それならは、むしろ派閥を肯定した上で、これを活用していくことを考えてはどうが。つまり、
各人がバラバラでいるよりもいくつかのグループになっていた方が、全体としてまとめやすく、よ
り能率的に事が運べるわけである。
派閥は解消できない。むしろあっていい。大切なのは、派閥を真に生かす、心の高まりだと思う
のである。