松下幸之助一日一話
4月24日
「心が通った商売」
商売というものは、形の上だけで見れば、品物を売って代金をいだだくということですが、それ
では自動販売機と変わりません。そこにやはり買っていただいてありがたい、という感謝の気持
ち、お客さまが大事、といった気持ちを持つことが、商売本来のあり方だと思うます。
よく昔の商人は「お客さまの家の方には足を向けて寝ない」というほどの感謝の気持ちで客に接
したといいます。そうすると、そういうものがおのずとお客にも伝わり、同じ品物であの店で買お
うということになって、両者の心が通い、社会全体が潤いのあるものになってきます。私は商売に
も "物心一如" ということがきわめて大切だと思うのです。