松下幸之助一日一話
4月18日
「寝食を忘れて」
よく「寝食を忘れて打ち込む」と言いますが、自転車用のランプをつくったときの私は、まさに
そんな状態だったようにおもいます。しかし、つらとか苦しいといったことは少しも感じませんで
した。それはやはり私が、それまでの自分の体験なり世の人びとの姿から、このままでは不便だ、
何とかより便利なものをつくりだしたいという強い願いを持ち、と同時に、そのような仕事が非常
に好きだったからだと思います。「必要な発明の母」という言葉がありますが、新しいものを生み
出すためには、その必要性を強く感じ、その実現のために一生懸命打ち込むことが大切だと、その
とき、しみじみと感じました。