松下幸之助一日一話
4月19日
「社会人としての義務」
われわれお互いが、みずから進んで常識を豊かにしてゆくとか、仕事の力をさらに高めてゆくと
いうことは、もちろん自分自身のためではありますが、それは同時に、社会に対する一つの義務で
もあると思います。たとえば、われわれの社会で、すべての人が一段ずつ進歩したとするなら
ば、社会全体も一段向上します。ところが他の人がみな三段進歩したのに自分は一段も進歩しなけ
れば、社会全体の平均の段数は三段上がらないことになります。自分ひとりのために全体の水準の
向上が犠牲になるわけです。
われわれは、このような社会人としての義務をしっかり認識し、日々努めなければならないと思
います。