松下幸之助一日一話
3月23日
「即断即行」
昔から「兵は神速を貴ぶ」という言葉がある。一瞬の勝機を的確につかむかどうかに勝敗の帰趨が
かかっている場合がある。そういうときにいたずらに躊躇逡巡していたのでは機会は永遠に去ってしまう。
だから大将たる者は、即断即行ということがきわめて大事である。
これは何も戦にかぎらず、一国の運営、会社でも同じである。情勢は刻々とうつり変わっていく。
だから一日の遅れが一年の遅れを生むというような場合も少なくはない。
もちろんきわめて慎重に時間をかけて事を運ぶことが必要な場合もある。しかし
大事にあって即断即行できる見識と機敏な実行力は、指導者に不可欠の要件だといえよう。