松下幸之助一日一話
3月18日
「年功序列と抜擢」
それぞれ長短のある年功序列、抜擢をどのように行なっていくかということは、それぞれの企業の実態
情況により一概には言えないが私自身について言えば、だいたい年功序列七十パーセント
抜擢三十パーセントという感じでやってきた。これが反対に三十パーセント、抜擢七十パーセント
になると常識に面白いのだが、それはやはりまだ先のことで、今日の日本においては
年功序列を主体としつつ、そこに適度に抜擢を加味していくのが無理のない姿だと思う。
しかし考えてみれば、抜擢の何パーセントかは賭けである。だが、ときにはあえてその冒険を
おかす勇気を持つことが、企業発展の上で求められている時代であると思う。