松下幸之助一日一話
5月16日
「人間観を持つ」
人間の幸せを高めていくためには、まず人間が人間を知ることが大切だと思う。言いかえれば、
人間とはどういうものであり、どういう歩み方をすべきであるかという正しい人間観を持つという
ことである。そうした人間に対する正しい認識を欠いたならば、いかに努力を重ねても、それは
往々にしてみのり少ないものになってしまい、ときにはかえって人間自身を苦しめることにもなり
かねない。
そういう意味において、指導者がまず正しい人間観、社会観といったものを生み出し、それに基
づく指導理念を打ち立てていくならば、それはきわめて力強いものになってくると思うのである。