松下幸之助一日一話
5月23日
「社長は心配役」
社長というものは、従業員が一万人いれば一万人の心配を背負っていくものです。ですから、心
配で夜も眠れないというときもあります。眠れないからつらい、苦しい。しかし、そのように心配
するのが社長の仕事なのです。そのために死んでも、それは早く言えば名誉の戦死ではないか、そ
う考えるところに社長としての生きがいも生まれてきます。
社長が心配しないでのんびりやれる会社などありえない。眠れなかったり、煩悶したりしている
姿こそ社長の姿で、そこに社長としての生きがいがある。そういう考え方にたつことが、激動の時
代である今日の経営者には求められているのではないでしょうか。