松下幸之助一日一話
4月21日
「しつける」
日本人は、頭もよく、素質も決して劣っていない。だから、何がいいか悪いかぐらいは百も承知
しているはずであるが、さてそれが行動になって表われたりすると、たちまち電車に乗るのに列を
乱したり、公園や名所旧跡を汚したりしてしまう。
やはりこれはお互いに「しつけ」が足りないからではないかと思う。いくら頭で知っても、それ
が子どものときからしつけられていないと、いつまでたっても人間らしい振舞が自然に出てこない
。つまりせっかくの知識も「しつけ」によって身についていかないと、その人の身だしなみもよく
ならず、結局社会人として共に暮らすことができなくなってくるのである。