エアコン室外機のお掃除で電気代節約!騒音解消!
エアコンは、お部屋側の室内機と、ベランダなどの外に設置してある室外機とで熱をやりとりをしています。
その仕組みは、冷媒と呼ばれるガスを充填した管が室内機、室内機ともに熱交換アルミフィン(エアコンのフィルターを外した奥についている銀色のヒダヒダのこと)の中に設置してあり、片方が温かくなると片方が冷たくなる、といった具合に熱のやりとりをしている、というもの。機能上、室内機、室外機どちらかが故障してしまうと、エアコンは運転できなくなってしまいます。
室内機はダイレクトに私たちが吸い込む空気を作っていますので、カビやハウスダストなどを気にかけてお掃除されてる方もいらっしゃるかと思いますが、実は室外機もエアコンを運転する上でとても大事な機能を有しているんです。
しかも室外機は外に設置されている関係上、風雨にさらされたり、ゴミが付着したりと、室内機よりも故障するリスクが高い機械です。室内機と同様、定期的にお掃除などのメンテナンスをしてあげる必要があります。
でも、
「室外機のお掃除って何をしたらいいかわからない」
「自分でやって壊しちゃったらどうしよう」
そんな不安を抱えてアクセスされた方もいらっしゃることでしょう。
この記事では、エアコン室外機をご家庭でお掃除する場合の方法と、注意点について、しっかりとご説明させていただきます。
エアコンを長く使い続けるための室外機のお掃除講座、スタートです!
放置しておくと恐い!?室内機の汚れ
室外機を正面から見ていただくと、まず正面にプラスチックの網目があり、その中に大きなプロペラがついていると思います。
この大きなプロペラはファンといって、エアコンを運転すると回転し始め、室外機にこもった熱を排出してくれます。
冷房を使うと室外機内は暑くなり、暖房を使うと冷たくなります。夏場、冷房運転中に室外機から熱い風が出ているのはこのためです。
ファンにゴミがつくと排気の効率が下がります。パッと見てゴミが付いている場合は、割り箸などを突っ込んでゴミを取り除いてあげましょう。
ただし、回転してままでは危ないので、必ず運転を停止し、ファンが動いていないのを確認してから作業して下さい。
室外機の分解は専門の知識が伴いますので、面倒な作業になりそうな場合はあきらめてサービスマンを呼ぶなどした方が賢明です。深追いしないようにしましょう。
手前の網目の部分も、ゴミなどが詰まると上手く排気できず、エアコンが過剰に運転してしまいますので、泥やゴミなどが詰まっていたら取り除きましょう。固まった泥などは乾いたブラシで掻いてあげると取りやすいです。掃除機のブラシ付きノズルで汚れを掻き出しながら吸ってあげるとゴミが散らないので便利です。
両サイドと背面にある銀色のヒダヒダは熱交換器アルミフィンです。こちらも汚れやゴミが詰まると内部に熱がこもり、過運転の原因となりますので、網目に沿ってブラシをかけながら掃除機などで吸ってあげましょう。
ただし、あまり力を込めるとアルミフィンが変形してしまいますので注意!
室外機の音がうるさく感じる、という方は、室外機前面の網目やアルミフィンにゴミが詰まって排気がうまくいかず、過剰に運転していることが考えられますので、お掃除してあげると良いかもしれません。
また、室内機のファンやアルミフィンに詰まったゴミや汚れを放置したままでいると、給排気の効率が下がり、エアコンの排熱に多くの電力が必要となるため、結果電気代が高くなったりするだけでなく、機器に大きな負荷をかけながら運転することにもなります。
そのまま運転し続けると、ある日突然パッタリ動かなくなる、なんてことも起こり得ますので、室外機も定期的にお掃除してあげることをオススメします。
1.注意点
室外機も家電ですので、内部に精密機器が入っています。
室外機の左右の面には水で濡れると故障してしまう電子部品が付いていますので、水洗いは極力やめておいた方が無難です。
もちろん屋外に設置することを想定された機械ですのである程度の水には耐えることができます。エアコンクリーニングのプロも、室外機を水洗いすることがあります。が、それにはやはり熟練の技術が伴いますので、ご家庭でお掃除される場合は表面を水拭きする程度にしておきましょう。
ファンについているファンモーターも、同様に水で濡れると故障してしまう部品です。室外機の中に水や洗剤を噴射するのはやめておきましょう。
室外機を過度に動かしてしまうのも、接続されている端子やガス管が緩んだり破損したりする場合があるので危険です。室外機の下や背面に落ちたゴミなどを拾う時も、なるべく必要最低限の範囲で移動しましょう。
いっそプロにやってもらう
徹底的にお掃除したい方はプロにお願いするのも手です。
特に次のような方にはプロのエアコンクリーニングがオススメです!
・エアコンの効き目が悪い
・電気代を安くしたい
・一度もお掃除したことがないので心配
・室外機がうるさい
プロのエアコンクリーニングは、天面と前面パネルとファンを分解して、熱交換器アルミフィンとファンを徹底洗浄します。アルミフィンを高圧洗浄機で吹き飛ばしながら洗うプロのクリーニングは、見た目も爽快!いわゆるカタルシスを体験できますよ!
またプロは、異常が見受けられた箇所は即座にお客様に報告します。
年間何百台とエアコン掃除をしているプロだからこそ気づく異常もありますので、エアコンクリーニングは室内機のお掃除というだけでなく、機器のメンテナンスも兼ねている、というわけですね。
室内機と室外機をセットで綺麗にしてあげると、エアコンの効き目が良くなるだけでなく、耐用年数のアップも期待できます。
室外機の運転効率を上げるための3つのコツ
定期的なお掃除ももちろん大切ですが、室外機を本来の性能で運転させるためには、室外機の置かれている環境を整えてあげるのも大事です。
①周囲に物を置かない
家電は電気によって動いているため、運転していると内部に熱がこもります。室外機などにはその熱を排出するための冷却ファンが付いているのですが、機器の周囲に物が置いてあると、冷却ファンが送り出した風の逃げ道が少なくなるためうまく排熱できなくなります。室外機の過運転を防止するため、少なくとも周囲30cm以内に物を置くのはやめましょう。
室外機の上に鉢植などを置くのも、排熱の効率を下げてしまうためあまりオススメできません。
②直射日光はヒサシなどで遮る
直射日光が室外機に当たる場合は、風通しのよいヒサシを室外機に立てかけてあげましょう。特に夏場の室内で冷房を使っている時は、ただでさえ室外機側は熱交換で熱くなっていますので、そこに日光が当たると相当な熱を含むことになります。過剰な負荷はエアコンの効き目を悪くするだけでなく、故障の原因にもなりますので注意が必要です。
暑い夏は機械も熱中症になる、ということですね。
ヒサシを立てかけるときは、室外機が送り出している風の通り道の邪魔にならないよう、床から壁に向かって斜めに立ててあげましょう。
③設定温度に気をつける
エアコンの設定温度と外気温に差があると、それだけ大きな熱交換が必要となりますので、室外機の稼働により多くの電力使うことになります。夏場なら27~28℃、冬場なら23℃前後で運転してあげましょう。冬場は設定温度が高いと室外機が冷えすぎて凍結してしまい、霜取り機能が作動してエアコンの運転が止まってしまうことがあります。設定温度を外気温に近づけてあげるのは、地球環境に優しいだけでなく、電気代を抑えたり機器の保護にもなる、ということですね。
まとめ
室外機のお掃除について書いてまいりましたが、参考になりましたでしょうか?それでは本日のまとめです!
・室外機は冷房で熱く、暖房で冷たくなる
・室外機は屋外にあるため、雨風にさらされ劣化しやすくなっている
・室外機にゴミや汚れが詰まると室内機の効きも悪くなる
・お掃除は熱交換とファンを。ただし深追いは厳禁
・プロに頼むと分解洗浄だけでなく異常箇所の報告などもしてくれる
・周囲の環境を整えてあげると、室外機の効き目が良くなったり寿命が延びたりする
室外機は室内機と一蓮托生でお部屋の空気を作っています。どちらかが故障するとどちらも使えなくなってしまいますので、室内機と同じくらい気にかけてあげていい存在といえます!ぜひこの機会にお掃除してあげてください。