エアコンの設置は「集中型」と「個別型」どっちがいい?
エアコンを頻繁に使用する季節、各部屋にそれぞれエアコンを設置すべきか、1つにまとめたセントラル方式の集中型を設置すべきか、電気代がお得なのはどっちか悩むところです。そこで、エアコンの設置について集中型と部屋別の設置方式を比較します。
セントラル方式の集中型
セントラル方式の集中型のエアコンとは、冷凍機(冷熱源)・ボイラー(熱源)などの熱源機器と空気調和機とを組みあわせて空調する方式です。ボイラーで作った温水をコイルに流し、加熱したコイルに外気を送ることで温風を作ります。作った温風は空気調和機を通して家全体に送り、部屋を暖めます。冷凍機で冷水を作り、コイルに流します。冷風も空気調和機を通して家全体に送ります。
ショッピングモールなどをイメージすると分かりやすいように、建物全体が1つの空調設備で管理させるというものです。
セントラル方式のメリット・デメリット
まずメリットは、お年寄りが住んでいる場合には部屋ごとの温度差が小さいため、ヒートショックを軽減することができます。さらに高機密高断熱住宅であれば、玄関・トイレ・浴室などの温度差も小さくなります。温度差が少なくなるため、普段あまり使わない部屋の結露やカビなども抑えることができます。外部への配管を1つにまとめられるため、見た目がすっきりすることもメリットです。
デメリットは、やはり初期投資の費用でしょう。システムの大きさにもよりますが150万円〜300万円かかります。効率をあげるために高機密高断熱住宅にするとコストがかかります。さらに故障した時には修理代もかかります。毎月の電気代も割高です。また、使わない部屋にも空調がついているため、たくさん部屋があっても家族が1つの部屋に集まることが多い場合、エコの世の中に反していると感じます。就寝時にも空調がついているため、空気が乾燥してしまい風邪を引きやすくなることもあるようです。
個別型の設置方式
一般的な方法で各部屋にそれぞれ1つのエアコンを設置します。エアコン1つにつき、室外機も1つセットで必要です。
個別型の設置方式のメリット・デメリット
メリットは使う部屋だけ個別でエアコンを使うことができることです。1つの部屋に家族がまとまって過ごせば電気代も安く抑えることができます。故障した場合、かかるのは故障したエアコン分だけなのでコストも分かりやすいというメリットがあります。
デメリットは部屋の温度差が大きいため、ヒートショックなど起こりやすいため特にお年寄りがいる家庭は注意が必要です。エアコンの数だけ室外機もあるため、外観がスッキリしません。
このように集中型、個別型とメリット・デメリットがあります。住んでいる家族構成や生活スタイルに合ったエアコンの設置方法を選ぶと良いでしょう。