お風呂の汚れその2
浴室の清掃はハウスクリーニングの中で最も時間のかかるものの一つですが、その中で一番手間のかかる部位というとドアだと思います。この仕事を始めた頃は、浴室クリーニングの時、一番最後にドアを残して「やれやれ後はドアだけだ」と思いつついつまでたっても終わらなかったことを覚えています。先ずは一番上のコバの部分ですが、埃が積もって黒いカビが生えています。というよりもカビのコロニーとなった真っ黒な埃がこびり付いています。これは、水を流しつつブラシでこすり、取りきれないところはカビとり洗剤を含ませたメラミンスポンジでこすって落とします。
次にドアのふちですが、水アカがこびり付いているので酸性洗剤をかけて固めのパッドでこすって行きます。
そしてドアのメインの部分ですが、大抵乳白色か半透明で表面がデコボコしています。この凹凸に汚れが引っかかるようにしてこびり付いています。汚れの正体は石鹸カスと水アカです。ここで厄介なのはそれぞれの汚れの性質が異なり使う洗剤も違うということです。洗剤を混ぜて使うわけにはいかないので石鹸カスに対するアルカリ性の浴室用洗剤と水アカに対する酸性洗剤を交互に使いそれぞれステンレス製のブラシで上から順に傷をつけないようにこすって行きます。何度か繰り返し水を拭き取って乾燥させて汚れが完全に落ちているか確認して、汚れが残っていれば再度それぞれの洗剤で繰り返しこすります。
最後にドアの下の通気口ですが、ここは換気扇をつけた際に脱衣所の埃を吸い寄せてしまうために大抵埃が溜まっています。その埃が水を吸って水アカで固まっていたりカビで黒くなっています。ドアの表裏両側からシャワーで水をかけ道具を使って埃を掻き出します。水アカは酸性洗剤をかけてつついて落とします。カビは塩素系の洗剤を使いますが、酸性洗剤と混ざると有毒な塩素ガスが発生しますので特に注意が必要です。