アレルギーの子がいる場合は、フローリング、畳、絨毯、どれがいいの?
近年、アレルギー体質の方が増加傾向にあると言われています。その傾向は小さなお子さんにおいて特に顕著で、ハウスダストなど、さまざまな物質にアレルギー反応を起こすケースが増えているようです。
アレルギー体質のお子さんが過ごす部屋の床は、フローリング、畳、絨毯のどれが良いのでしょうか。ダニ対策の観点から考えてみましょう。
アレルギー体質のお子さんにはフローリングがおすすめ
屋内アレルギー最大の原因物質と言われているのが、ハウスダスト、すなわちダニの糞や死骸を含むホコリです。ハウスダストは空気中を浮遊し、時間が経過するとともに落下し、床に積もります。
表面がつるりと平坦なフローリングの床ならば、積もったハウスダストを雑巾で拭き取ったり、掃除機で吸い込んだりと簡単に掃除ができます。一方、畳や絨毯にハウスダストが落ちると、繊維の隙間に入り込み、取り除くことが難しくなってしまいます。
以上の理由から、アレルギー体質のお子さんがいらっしゃるご家庭にはフローリングの床が最適と言えるでしょう。
畳や絨毯はダニの温床に
古くから日本の住宅に欠かせない存在であった畳や、冬場に暖かく快適に過ごせる絨毯。フローリングに比べて、湿度が保たれやすいのが特徴です。
実はダニは、高湿度かつ高温度の環境で繁殖する特性を持っています。畳や絨毯は、ダニが繁殖するのにぴったりの場所となってしまっているのです。また、繊維の隙間に入り込んだフケや垢、食べものくずなども、ダニにとって恰好のエサとなってしまいます。
ダニ対策という観点で言うと、お子さんが過ごす部屋に畳や絨毯を敷くことは避けた方が懸命でしょう。
ダニの繁殖を防ぐための対策
アレルギーを引き起こすダニを家の中で繁殖させないためには、どのような対策ができるでしょうか。
まず、ダニが一番繁殖しやすい場所と言えば布団です。布団に生息するダニを0にすることは不可能に近いですが、布団に定期的に掃除機をかけるなどすれば、ダニの糞や死骸を取り除くことができます。
その他の効果的な対策として、布団の天日干しがあります。午前10時から午後2時あたりの時間帯で天日干しすることで、布団を乾燥させ、ダニの生息を抑えることができます。布団を定期的に干せない事情がある場合には、布団乾燥機の活用をおすすめします。天日干しする場合にも、乾燥機を使う場合にも、乾燥させた後で布団に掃除機をかけ、ダニの糞や死骸を取り除くようにしましょう。
ダニが繁殖してしまう場所は布団や床だけではありません。布製のソファやぬいぐるみ、カーテンなどもダニの温床です。こまめに洗濯したり、掃除機をかけたりしましょう。
ダニの繁殖を防ぐには、家の中を掃除しやすい状態に保っておくことが重要です。不要な家具を置かないようにする、ぬいぐるみは撤去する、などの工夫もおすすめします。