トイレの尿石を除去するお掃除方法！プロが教える尿石用の洗剤と作業手順

トイレに発生する尿石は、人の尿に溶けている成分が凝固したもの。放っておくと雑菌がわいたり、嫌なニオイの原因にもなります。

きれいなトイレ環境を維持するためには、尿石を溜めないようにすることが重要です。

しかし、すでに出来てしまった尿石はどう落としたら良いのでしょうか？尿石はとても頑固な汚れなので、正しい洗剤の選び方と適切な掃除手順を知らないと、落とすことが非常に難しい汚れでもあります。

本記事では、トイレクリーニングのプロの視点から、尿石落としに効果のある洗剤の選び方と効果的な掃除手順について、以下の見出しで詳しく解説します。

【トイレ掃除の疑問】トイレにできる尿石って一体何？

尿石とは、尿から成分が析出してできる固形物のことです。尿の中に含まれる物質が時間とともに結晶化し、便器や便座の特定の部分に付着して尿石が形成されます。

尿中のカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が、尿が乾燥したり、水道水と反応したりして凝縮すると、尿石ができます。また、尿のpH値や排尿の頻度、水の流れ具合なども尿石の発生に影響を与えます。

トイレに入ると、ツンと鼻をつくような嫌な臭いがすることがありますが、あの臭いは尿に含まれる尿素という物質を、バクテリアなどの微生物が分解することでできる「アンモニア」が元となっています。

便座の裏や便器の内側にある黄色いシミのような汚れが尿石！

トイレの便座裏や、便器の内側にできる黄褐色のシミのような汚れが尿石です。

尿石は、時間の経過とともにどんどん大きく、頑固な汚れに成長していきます。

固く大きく成長してしまった尿石は、強力な薬品や特殊な清掃用具がなければ落とすことができないほどに強固な汚れとなります。

洗剤の選び方と掃除手順：トイレ掃除のプロが教える「尿石を取り除く方法」

尿石を効果的に取り除くためには、適切な洗剤を選ぶことが重要です。尿石に対して効果的な洗剤は、酸性のものです。酸性洗剤は尿石と反応し、分解してくれる効果があります。ただし、物によっては使用できない素材がありますので、洗剤を選ぶ際には、トイレメーカーの指示に従いましょう。

【掃除手順】

①事前の準備：手袋を着用し、換気扇を作動させます。揮発した洗剤は長時間吸引すると危険なものもあるため、必ず換気は確保しましょう。また、トイレ便器の内部を軽くお掃除して、ちょっとした汚れやトイレットペーパーの切れ端などのゴミを取り除いておきましょう。

②尿石にスプレー：尿石の付着している部分に、洗剤を直接スプレーします。尿石が多い部分や頑固な汚れには、しっかりと洗剤をかけましょう。

③つけおき：洗剤を尿石としっかりと反応させるためには、洗剤をかけた後に一定時間つけおきすることが重要です。通常、30分程度のつけおきが効果的ですが、洗剤の種類や尿石の状態によってつけおき時間は変動します。

④ブラシでこすり洗い：つけおきが終わったら、ブラシを使って尿石をこすり洗いします。ブラシの種類や硬さはトイレの素材に合わせて選びましょう。便器などの陶器であれば硬いブラシを使うことができますが、便座などのプラスチック部分は柔らかいナイロンブラシを使うようにしましょう。尿石の頑固な部分には、力を入れて丁寧にこすります。

⑤ブラシで落ちなかったら：頑固な尿石には、サンドペーパーでの研磨が効果的です。ただし、定番手の目の荒いものは、陶器に傷をつけてしまうこともあります。また、物によっては水に濡れると破れてしまう場合があるので、耐水性のサンドペーパーで、かつ1200〜1500程度の番手のものを選びましょう。サンドペーパーでの研磨は、便器に傷をつけないよう、慎重に行いましょう。

⑥残った尿石の除去：以上の工程を終えても尿石が落ちない場合は、再度洗剤をスプレーし、こすり洗いを繰り返します。

⑦洗浄と仕上げ：最後にトイレを洗浄し、尿石や洗剤を流します。トイレ用洗剤は強力なものが多いので、便器や便座に残らないよう、しっかり洗い流しましょう。

頑固な尿石の予防法：トイレのキレイを維持するための掃除方法とは？

①こまめなトイレ掃除が重要です

トイレ掃除はこまめに行うことが大切です。汚れが蓄積すると尿石が発生しやすくなりますので、こまめな掃除を心がけましょう。便器の内部や便座には尿石が残りやすいので、1週間に1度程度、可能であれば毎日、便器の内部をブラシと洗剤で洗うように心がけましょう。

②適切な洗剤を使いましょう

尿石を予防するためには、適切な洗剤を使用することが重要です。尿石には酸性の洗剤を、扉や便座の黒ずみにはアルカリ性の洗剤を使うのが効果的です。用途別のトイレ専用クリーナーを洗剤メーカー各社が開発していますので、トイレに常備しておきましょう。

頑固な尿石には酸性洗剤やクエン酸が効果的です。ただし、使用する際には注意点を守り、手袋は必ず着用しましょう。

③設置型洗剤を活用しましょう

トイレ用の設置型洗剤を活用すると、お掃除の手間を大きく減らすことができます。設置型洗剤にはトイレタンクの中に沈めておくタイプと、便器の内側にスタンプするタイプがあります。有効成分が洗浄水に溶け出して、トイレを流すたびに便器の内部がキレイになるのでおすすめです。

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