入居前にバルサンは必要?効果やメリット・デメリットを徹底解説!
更新日:2025年04月09日 お部屋周り
新居への入居時、「バルサン」(燻煙剤)を使うべきか悩む方は多いです。
結論から言うと、害虫が気になるなら入居前にバルサンを使う価値は大いにあります。
バルサンは殺虫成分の煙や霧を室内に充満させることで、目に見えないダニなどの小さな害虫まで一網打尽に駆除できる強力な殺虫剤です。
ゴキブリやダニ、ノミ、クモなど、家の中で発生すると困る害虫に幅広く効果があり、新生活を始める前に室内を清潔な状態に保つのに役立ちます。
特に害虫が大嫌いな人にとっては死活問題であり、新居がどんなに綺麗に見えても見えない虫が潜んでいる可能性はゼロではありません。
バルサンを焚いておけば、普段目にしない隙間に潜む害虫までしっかり退治できるため、安心して入居後の生活をスタートできます。
バルサン(医薬品くん煙剤)は薬機法上、ゴキブリ、ダニ、ノミ、ハエ成虫、カなどの衛生害虫やトコジラミ(ナンキンムシ)等に対して効果を持つとされています。
蜘蛛やムカデ等の不快害虫にも一定の駆除効果があります。
賃貸・新築・中古物件でのバルサン使用タイミング
入居前の使用がベストな理由
バルサンは可能であれば荷物を搬入する前、空っぽの室内で使うのが最も効果的です。
家具や荷物がない空間なら障害物が一切なく、殺虫成分の煙が部屋の隅々まで行き渡ります。
虫の逃げ場もなくなるため、もし大量のダニが潜んでいてもほとんどを死滅させることができます。
実際、専門業者も「なるべく荷物搬入前の使用がおすすめ。障害物や害虫の隠れる場所が少なく、部屋中に煙や霧を拡散できるため」効果的だと述べています。
さらに、入居前にバルサンを2回焚くことを推奨する声もあります。
1回目で駆除しきれなかった卵が孵化したタイミングで2回目を行うことでより徹底的に害虫を絶てるからです(ダニの卵は約2週間、ゴキブリは3週間~2ヶ月で孵化)。
卵はバルサンの成分では駆除できないため、間隔をあけて二度使用することで次世代まで退治できるというわけです。
入居前の誰もいない室内でバルサンを焚けば、殺虫成分の煙が隅々まで行き渡ります。
家具や家電に薬剤が付着する心配もないので、後片付けも楽になります。
入居後に使う場合の注意点
一方、家具や家電、荷物を搬入した後でもバルサンを使用することは可能ですが、効果は若干落ちてしまいます。
物が多いと煙が行き渡りにくく、家具の陰に隠れた害虫を駆除しきれない可能性があるためです。
入居後に使用する場合は、殺虫成分が行き渡るよう工夫をしましょう。
例えば、大型家具は壁から少し離して隙間を作る、クローゼットや収納家具の扉・引き出しは開け放っておく、といった対策が有効です。
また、食器類や布製品への薬剤付着にも注意が必要です。
すでに家具・家電・衣類・食器などを置いている場合は、バルサン使用前にそれらをビニールシートや新聞紙でしっかり覆うか、可能であれば別室やベランダに出しておきましょう。
万一食器類に薬剤が付着した場合は、後で必ず水洗いしてください。
布団や衣類も同様に、直接煙に触れないようカバーを掛けておくと安心です。
バルサン使用後は十分に換気を行い、薬剤が残留しないようにします。
もしうっかりカバーをし忘れたものがあれば、使用前に必ず洗浄しましょう。
強力な殺虫成分は人間にとっても有害になり得るため、この点は注意が必要です。
中古住宅では特に必要な理由
前の住人の生活環境によっては、思いもよらない害虫が発生している場合があります。
たとえば、前の住人がゴキブリを放置していた物件では、卵や幼虫が部屋の隅に残っている可能性があります。
バルサンを焚かずにそのまま入居すれば、残された卵が孵化して引っ越し後もゴキブリが増殖し続けてしまうかもしれません。
また、ペットを飼っていた住まいではノミやダニが発生していることもあります。
不動産業者による入居前清掃が行われていても、見えない害虫までは完全に駆除できていないケースもゼロではありません。
中古物件や賃貸物件では入居前にバルサンを焚き、前住者が残したかもしれない害虫リスクをリセットしておくことが賢明です。
逆に新築物件の場合、基本的には室内に害虫が発生していないことが多いため「すぐにバルサンを焚く必要はない」という意見もあります。
燻煙剤はあくまで“今いる害虫”を駆除する効果であって、“これから侵入してくる虫”を防ぐ効果(防虫効果)はないためです。
新築のように清潔な住居では、バルサンで殺すべき虫自体がほとんどいない可能性が高く、防虫効果も持続しません(※一部商品にバリア効果があっても約1ヶ月程度)。
そのため、新築物件では無理にバルサンを焚くよりも、排水口にフタをする・窓や玄関の隙間を塞ぐなど侵入経路の対策を行い、虫が寄り付きにくい環境を維持するほうが現実的でしょう。
どうしても心配な場合のみお守り代わりに焚く、という位置づけで大丈夫です。
バルサンの正しい使い方と注意点
燻煙剤の種類を知ろう(煙タイプ vs 水タイプ vs 霧スプレータイプ)
バルサンにはいくつか種類があります。代表的なのは「煙タイプ」「水タイプ」「霧タイプ(ワンプッシュ式)」の3つです。
どれも基本的な殺虫効果に大きな差はありませんが、それぞれ特徴が異なります。
以下に主な違いをまとめます。
煙タイプ(くん煙剤)
発生する煙の量が非常に多く、殺虫効果も3タイプ中もっとも強力。
煙が隅々まで行き渡る拡散力が高いため一軒家や広い戸建て住宅に最適です。
一方で煙が充満する分ニオイが残りやすく、使用後に独特の薬品臭が多少残存します。
また煙感知式の火災報知器が確実に反応するため、使用時には報知器にカバーを被せるなどの対策が必須です。
点火方法は商品によりますが、一般的な「すり板タイプ」は缶の中の発火板をこすって着火する仕組みで、使用後は2~3時間以上部屋を閉め切る必要があります。
とにかく強力に害虫を駆除したい人向けのタイプです。
水タイプ(発煙剤)
水を注ぐだけで発煙が始まるタイプで、煙の量と効果のバランスが良い中間的な製品です。
煙タイプほどの強さはないものの霧タイプよりはしっかり効き、煙の量も控えめなのでマンションなど気密性の高い集合住宅でも使いやすいとされています。
煙が少なめな分、臭いもあまり残りません。
初めてでも水を入れるだけで簡単に使えるユニバーサルデザインの商品が多い点もメリットです。
ただし少ないとはいえ煙は発生するため、火災報知器へのカバーは忘れずに行いましょう。
霧タイプ(スプレー式)
ボタンを押すだけで細かな霧状の薬剤を放出するワンプッシュ式などのタイプです。
煙が出ないため火災報知器が反応せず、マンションやアパートでも隣人に気兼ねなく使えるのが最大の利点です。
その反面、他の2タイプと比べると駆除力はやや劣りますが、安全かつ手軽に使用できます。
薬剤臭も比較的弱く、アロマの香り付き製品なら薬品臭がほとんど気にならないでしょう。
閉め切る時間も約1時間と短時間で済むため、忙しい方にも使いやすいタイプです。
集合住宅で煙を出せない場合の選択肢として有効ですが、効果重視なら煙タイプ、バランス重視なら水タイプ、手軽さ重視なら霧タイプと覚えておくとよいでしょう
火災報知器・警報機の対応策
前述のとおり、煙タイプや水タイプのバルサンを使用する際は火災報知器(煙感知式)や防犯センサーが誤作動しないよう対策が必須です。
バルサンの細かい煙の粒子は火災報知器やホームセキュリティのセンサーを反応させてしまう場合があります。
実際、「誤ってマンション全体の火災警報機を鳴らしてしまい、警察や消防が出動する騒ぎになった」という笑えない事例も報告されています。
こうした事態を防ぐため、使用前に必ず部屋内の設備を確認し、必要に応じて養生するようにしましょう。
具体的には、煙式の火災報知器にはビニール袋や専用カバーを被せて密閉し、ガス警報器も念のためカバーします(霧タイプなら煙感知器は反応しませんが、心配なら同様にカバーすると安心です)。
万全を期すなら、一時的に警報器の電源を切るか電池を外しておく方法もあります。バルサン使用後、忘れず元に戻すのもお忘れなく。
※報知器の種類によっては電池式でも外すと警報が作動するものがあります。
必ず取扱説明書を確認し、自己判断が難しい場合は管理会社やメーカーに問い合わせましょう。
使用時の安全対策(ペットや赤ちゃんがいる場合)
バルサンの殺虫成分は人間には基本的に無害とはいえ、濃度の高い煙を吸い込むのは好ましくありません。
特に小さなお子さんやペットがいるご家庭では、より慎重な配慮が必要です。
使用時は赤ちゃんやペットは必ず別室へ避難させ、可能であれば一緒に外出してしまうのが安全です。
水槽で飼っている熱帯魚なども酸素不足や薬剤混入の恐れがあるため、必ず水槽にフタをするか別の場所に移してください。
ペットのエサや食器、おもちゃなども煙に晒されないよう片付けておきます。
バルサン使用後は、人間より体の小さいペットや赤ちゃんほど影響を受けやすいので、通常より長めに換気を行いましょう。
念のため床やペットの触れる場所を水拭きし、ペット用食器も再度洗浄してから使えば安心です。
害虫対策には掃除も重要!バルサンとの併用が効果的
バルサンで今いる害虫を退治しても、日頃の掃除を怠ればまた新たな害虫が発生・侵入する可能性があります。
害虫を寄せ付けにくい環境づくりの基本は「清潔」「乾燥」「密閉」です。具体的には以下のような対策が効果的です。
ゴミや食べカスを放置しない
ゴキブリなどは生ゴミや食べ残しのニオイに引き寄せられます。
入居後は台所の三角コーナーや生ゴミはフタ付き容器で密閉管理し、可燃ゴミはこまめに捨てましょう。
食事後の食器や調理器具もできるだけその日のうちに洗い、シンクに汚れ物をためない習慣が大切です。
キッチン周りはアルコールスプレーなどで拭き掃除し、害虫の餌になる油汚れも残さないようにします。
ホコリ・埃をためない
ダニは人の垢(あか)や埃をエサに増殖します。
部屋の隅やカーペット、寝具周りなどにホコリが溜まっているとダニの温床となり、気づかぬうちに大量発生する恐れがあります。
床は週に一度は掃除機をかけ、フローリングであれば固く絞った雑巾で拭き掃除をすると良いでしょう。
布団やカーペットも定期的に掃除機掛けや天日干しを行い、ダニの棲み処を断ちます。
空き部屋の清掃を怠るとホコリやカビ、害虫の発生につながり、放置すると室内環境の劣化や住人の健康被害を引き起こす可能性があると指摘されています。
日頃から埃を溜めない工夫が肝心です。
湿気対策をする
ジメジメした環境はゴキブリやダニ、カビにとって快適で繁殖を助長します。
浴室や洗面所の換気扇はこまめに回し、室内の湿度が高くなりすぎないよう注意しましょう。
梅雨時や夏場は除湿機やエアコンの除湿機能を活用し、押し入れ・クローゼットにも乾燥剤を置くと効果的です。
特に木造住宅や築年数の古い物件では床下から湿気が上がりやすいため、晴れた日には窓を開け放って風通しを良くし、室内を乾燥気味に保つことを心掛けてください。
侵入経路を塞ぐ
害虫の発生源を断つとともに、外から入ってくるルートをシャットアウトすることも重要です。
網戸や窓枠の隙間、玄関ドアの下部など、小さな虫でも入り込める隙間はないかチェックしましょう。
必要に応じて目張りテープや防虫パテで塞ぎます。
排水口やエアコンのドレンホースからゴキブリが侵入するケースもあるので、排水口には水を溜めておく(封水)か防虫ネットを取り付け、ドレンホースには害虫侵入防止キャップを付けるなどの対策がおすすめです。
バルサン後の掃除方法(拭き掃除・換気の重要性)
バルサンを焚いた後の室内は、目に見えない薬剤が薄く積もっている状態です。
そのまま生活を始めるよりも、一手間かけて掃除することでより清潔な環境になります。
使用後はまず十分に換気を行いましょう。
煙タイプを使用した場合は少なくとも30分~1時間程度は窓を全開にして風を通し、空気を入れ替えます。
換気後、床に残った害虫の死骸や薬剤の粉を掃除機でしっかり吸い取ります。
特に畳やカーペットの上は薬剤が残りやすいため丁寧に。
フローリングや棚の上など平面に薬剤が付着している場合も多いので、濡れ雑巾で拭き掃除をしてください。
掃除機が届かない隅はモップやハンディワイパーで埃ごと薬剤を絡め取ると良いでしょう。
キッチン周りやテーブルなど食品を扱う場所は念入りに拭き上げ、必要に応じてアルコール除菌も行います。
先述の通り、食器類や調理器具で煙に触れたものがあれば再度洗剤で洗浄しましょう。
バルサン使用後にきちんと掃除・換気をすることで、駆除した害虫の死骸やアレルゲンも取り除かれ、より衛生的な住環境になります。
バルサンと掃除をセットで実施することが、害虫対策には最も効果的と言えるでしょう。
徹底的に清潔な環境を作るならプロのクリーニングも検討を
バルサンで害虫駆除を行っても、「もっと徹底的に部屋を綺麗にしておきたい」「自分では落としきれない汚れが気になる」という場合はプロのハウスクリーニングを利用するのも一手です。
専門業者ならではの知識と技術で、素人では対処しにくい箇所まで隅々掃除してもらえます。
たとえば、おそうじ革命の提供する空室クリーニングでは、入居前の誰もいない状態の部屋をプロが丸ごと清掃してくれます。
エアコン内部の洗浄やキッチンの頑固な油汚れ落とし、浴室の水アカ除去からワックスがけまで、普段目に見えない細かな汚れやアレルゲンの除去に効果的です。
バルサンでは死骸を残すだけだったダニも、プロの徹底清掃によってその死骸ごと吸い出し除去できるため、ハウスダストやダニアレルギーが心配な方にも安心でしょう。
おそうじ革命の空室清掃には汚れを根こそぎ落とす「徹底清掃」と、軽いホコリを払う程度の「簡易清掃」のプランがあり、目的に応じて選べます。
徹底清掃では専用の洗剤や機材を使ってキッチン・浴室・トイレ・床・窓など家中をピカピカに仕上げてくれるので、新居で気持ちよく生活を始めたい方に最適です。
また、クリーニング業者ならではの安心感も見逃せません。
おそうじ革命では料金が明確な固定価格制で、見積もり後に追加料金が発生しないのが嬉しいポイントです。
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実際の利用者からも「プロの徹底清掃で安心して暮らせる」「自分では気づかなかった汚れも綺麗になった」といった喜びの声が寄せられており、高い口コミ評価を得ています。
コストパフォーマンスの良さでも定評があり、オリコン顧客満足度調査のハウスクリーニング部門で5年連続第1位を獲得した実績もあります。
プロに依頼すれば、自分では手が回らない細部まで安全な洗剤でクリーニングしてもらえるため、引越し直後の忙しい時期でも効果的に住まいを清潔にできます。
バルサンによる害虫駆除とプロのクリーニングサービスを組み合わせれば、物件を隅々までクリーンに保てます。
新生活を気持ちよくスタートするためにも、必要に応じて専門家の力を借りることを検討してみましょう。
プロの手による徹底掃除は費用こそ掛かりますが、その分仕上がりの安心感と快適さは替え難い価値があります。
自分での掃除に不安がある方や、小さなお子様・ペットがいて衛生面を万全にしたい方は、ぜひプロのクリーニングも活用してみてください。