引越し時の清掃はどこまで?ハウスクリーニング業者へ頼むと費用はどのくらい?
今まで賃貸住宅に住んでいて引越しが決まったら、部屋を掃除しなければなりません。部屋が極端に汚れていれば別途費用が請求されるため、退去前に自分でできるところはやっておきましょう。引越し時の清掃のやり方や、ハウスクリーニング業者に依頼したときの費用を紹介します。
引越し時の清掃はここまででOK!5つのポイントで解説
引越しで退去することが決まったら、入居者の清掃は必須だと思っておきましょう。契約書で清掃が要らないと書かれていることもありますが、入居者が清掃することで無駄な費用の発生を防げます。
1. 清掃は原状回復まででOK
賃貸契約にある原状回復とは、入居時の状況まで回復する必要はありません。経年劣化による汚れやシミなどは許容範囲なので、多少の汚れがあっても綺麗にしなくて大丈夫です。
経年劣化とは、日焼けによる畳の色落ち、家具設置の床のへこみ、自然現象によるクロスの変色などが当てはまります。
2. 手入れを怠った劣化は清掃が必要
賃貸住宅では入居者が部屋を適切に管理する義務が発生します。入居者が手入れを怠ったためにできた汚れやシミは、退去時に費用を負担しなければなりません。たとえば食べ物や飲み物をこぼしたシミ、雨が入り込んだことによる劣化、換気扇やコンロの汚れ、水回りのカビや水垢なども除去する必要があります。
3. 画鋲の穴は補修の必要がない
賃貸住宅の壁にカレンダーやポスターを貼っていると、退去時に画鋲の穴が気になることがあります。画鋲程度の穴は許容範囲のため、穴を補修する必要はありません。しかし、画鋲の穴でも見た目に影響を及ぼすほど多数ある場合は注意しましょう。
また、釘で壁に穴を空けている場合も補修が必要です。ホームセンターで充填剤が売られているので、退去前に補修しておいてください。
4. フローリングの傷も諦める必要はない
入居時や退去時に家具を引きずって、フローリングに傷がつくことがあります。通常なら入居者が費用を負担しなければなりません。しかし、簡単に補修が可能な場合もあるので、諦めずに対応してみましょう。
ホームセンターに売られているクレヨン状のキズ補修グッズを買って、傷の上から色を塗り重ねると目立たなくなることがあります。
5. タバコのヤニ汚れは借主負担の可能性も
クロスの汚れでも太陽光による劣化は補修の必要がありません。しかし、入居者が喫煙者でヤニ汚れが発生した場合は、借主負担で清掃が必要です。清掃が難しいほどヤニ汚れが蓄積している場合は、部屋全体のクロス張り替えが必要になります。高額な費用が発生しないように、入居時から部屋でタバコを吸わない対策をしておきましょう。
すでにヤニ汚れがひどい場合は、ダメもとで清掃をしておくと汚れが目立たなくなることもあります。
・ハウスクリーニングに依頼すると費用はどのくらい?
賃貸契約では退去時にハウスクリーニング費用が発生すると書かれている場合があります。費用が発生することは決まっていますが、汚れがひどい場合は別途清掃を依頼するのもおすすめです。
・1万5,000円~10万円が相場
退去時のハウスクリーニングの費用は、ワンルームや1Kなど一人世帯なら1万5,000円~4万円が相場です。部屋数が多くなればなるほど費用は高くなります。4DKや4LDKは10万円近くすることもあります。
契約書にハウスクリーニング費用が記載されていれば、退去時にどんなに清掃をしても費用は変わりません。その場合は、敷金から費用を出すことが多いです。入居者ができるだけ敷金を返して欲しいと考えて掃除をしても、ハウスクリーニング業者が入ることが決まっていれば費用は必ずかかります。
・事前にハウスクリーニングする場合は8,000円~2万5,000円が相場
退去時にハウスクリーニングが入ることが決まっている場合は、入居者が清掃をする必要はありません。しかしあまりにも汚れがひどいと交換費用が発生することがあるので、退去前に自分でハウスクリーニングに依頼しておく方法も考えておきましょう。ハウスクリーニングはキッチン、トイレ、浴室など部分的に依頼することも可能です。相場は8,000円~2万5,000円程度のため、交換費用を考えたら高くなりません。
必要な清掃箇所を知っておこう
退去時にかかる修繕費用の発生は、部屋が綺麗かで判断が変わってきます。ハウスクリーニングが入ることが決まっていても、ある程度の汚れは落としておきましょう。経年劣化による汚れやシミは対応する必要がないので、正しい情報を知っておくようにしてください。