なかなか落ちない浴室の床の汚れ
今日の作業は賃貸マンションにお住まいのお客様のご依頼で浴室の清掃でした。伺って早速浴室を拝見したところ、普段からお客様が丁寧にお掃除されていると見えてかなりきれいでした。ただし鏡の水垢による鱗状の汚れと床の黒ずみが少々目立っておりました。お客様もどう掃除して良いかわからないご様子でした。とりあえず準備を終えて早速作業に取り掛かりました。いつも通り排水溝のパーツ類など外せるものはすべて外し希釈した洗剤に漬け込みます。電灯のカバーも外して洗います。その後メラミンスポンジやパッド類で洗剤をつけながら天井から壁を洗っていきます。最初にも言いましたが普段からかなり良くお手入れされているお風呂なのであまり手間はかかりませんでした。壁が終わるとバスタブも同じように洗います。ここまではとてもスムーズでした。次にドアにかかります。ドアはなかなか汚れが落ちないのでお風呂掃除で一番厄介な箇所だと思います。今回の浴室はかなりきれいだったのでさほど苦労はしませんでしたが、大抵の場合、ドアには石鹸カスや水垢が硬くこびりついていて落とすのにかなり厄介です。また石鹸カスと水垢とでは性質が異なるので使う洗剤っも違います。前者は酸性なのでアルカリ性の洗剤を後者はアルカリ性なので酸性の洗剤で溶かすようにします。最初にドアの上からアルカリ性の洗剤をかけて上から順にステンレスブラシで擦ります。次に一旦アルカリ洗剤を水で流してから酸性洗剤をかけて同じようにステンレスブラシで擦ります。これを交互に数回やって乾かしてから汚れが落ちたかどうか確認します。汚れが落ちきってなければまた交互にアルカリ性と酸性の洗剤でステンレスブラシで擦ります。それが済んだらドアの縁を硬めのパッドで擦り最後はドアのしたの通風口に水を流しながら中に詰まったホコリをかき出します。次に鏡ですが、今回は業務用のクレンザーで擦って水垢をとるという方法を取りました。そして最後は今回のテーマの床です。実は今回の浴室の床ですが、商品名をカラリ床と言ってかなり独特な素材ではあります。どう独特かというと表面に無数の細かい穴が開いていてそこから水を排出するような構造になっています。ところが水は乾いても汚れが床に残りやすいという欠点もあります。今回のお客様のお宅の浴室の床も薄ら黒ずんでいたので、汚れの正体は石鹸カスや水垢の他に皮脂汚れも含まれていると判断し酸性洗剤や浴室用のアルカリ洗剤の他にキッチン用の油汚れ用洗剤も使い交互にステンレスブラシで擦りました。時間はかかりましたが最後に水で流すと白い色が蘇りました。もしご家庭でカラリ床のお手入れをされる場合、家庭用の浴室洗剤の他にトイレ用のサンポールを試されることをお勧めします。これはサンポールに含まれる酸が水垢を溶かす力があるからです。